以前、大分大学で7時間ぶっ通しの講義をしたことがあります。
起業を志す学生対象ではありましたが、ほとんどの出席者は最初、単位がもらえればいいやという気分での出席の様子でした。
噛んで、含めるように、願望実現のメカニズムの話をしているうちに、段々と目の色が変わってきました。
学問のための講義ではなく、自分の望みを実現させるためのノウハウの講義など今まで彼らは聞いたことがなかったはずです。
途中で昼食の休憩の前に、A4の白紙を配って、「これに、あなたの叶えたい願望を箇条書きにして、できれば優先順位の番号を付けて下さい。午後からの講義はそれをベースにしていきます。」と言い渡して、私は用意してもらった弁当を食べに講義室を出ました。
午後一番の事です。
講義室に戻ると、早くもみんな席に戻って、一生懸命書き込んでいるではありませんか。
中には、一枚の紙では足らずに、自分のレポート用紙に猛烈な勢いで書き込んでいるつわものも数人いました。
教壇の上は実に見通しがよくできています。
わたしは、必死に書き込んでいる学生達の中で、ひとり白紙を前に、鉛筆を持とうともせずに、腕を組んで目を瞑っている学生を見つけました。
「はい、そこまで。じゃあ、これから午後の講義に入ります」
こう切り出した私は、最初にその学生を指差して聞きました。
「他のみんなは、必死で自分の欲しいものや手に入れたいものを書き込んでいたけど、君だけは白紙のようだね。欲しいものはないの?」
すると、彼はこういったのです。
「ありすぎて、ここに書き出すのが恐いんです。だって、今思いつかなくても、欲しくてたまらないものがあるに違いないんですから」
う〜〜む。
げに恐ろしきは、人の欲。
自分の欲を文字にして、限定してしまうことさえ惜しくなるんですから。
さて・・
このエピソードで分かって欲しいのは、「ほどの良さ」です。
いつまでも欲にとらわれて、自分の望みを限定せずにいれば、それだけ願望実現のメカニズムをONにするための作業が遅れてしまいます。
どこかで見切りをつけて、優先順位の1番印を書き込み、まずこれを実現させようという決断をして下さい。
メカニズムを駆使する達人=成果をちゃんと出しつづける人は、考え込んで身動きしない時間が長いよりも、「ほどの良い」ところで自分の願望の姿を確定させることができる人なのです。
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